風もなく絶好の遺跡巡り日和。
今月は奈良を飛び出し、お隣大阪府は八尾市に出かけました。
まずは「心合寺山古墳」しおんじやま なかなか読めないです。
そばにある「八尾市立しおんじやま古墳学習館」へ向かいました。
心合寺山古墳について学びます。
この古墳の後円部には3つの木の棺が確認されたそうで、そのうちの一つの模型が展示されています。とても長い棺です。
3人はどんな関係なのかな。
副葬品が種類を分けて入れてありました。
学習館をあとにいよいよ古墳へ。
古墳の表面は葺石がふかれていますが、この石たち、ただ並べられているわけではないとのこと。よく見ると、石の形をうまく使ってラインのように縦に並べ区画を作り、その間を充填しています。
造り出し部分で先生から説明を受けてます。案内板もありました。
この造り出しの裾から、水の祭祀場を表した埴輪 とよばれる祭殿を模した家と柵が一体となった埴輪が出土しました。
墳頂部に上りましょう。
埴輪が並んでいるのが見えますね。パンフレットによると、心合寺山古墳にはなんと3000本以上の円筒埴輪が並べられ、いろいろな種類の形象埴輪がこれまた100個以上並べられていました。
これらの埴輪にはこの古墳の被葬者を守り、古墳を立派に見せる役割りがありました。
あれ?
みんな足取り重そう?そんなことないよ。
後円部から前方部を望む。
粘土槨のあった場所に実物大で表示されてます。
3本並んでいますが、やはり真ん中が1番偉い人?
それを見ながらの先生の説明。
実に長い(先生の説明がながいのではありません長いのはもちろん棺)。たしか約7mとか。
副葬品としては、武器や武具、中国製の鏡、勾玉の首飾りなどが入れられていて、被葬者の持っていた力を思い描くことができます。
八尾の街が一望できます。
前方部の方形壇にも木棺が埋められていました。
こちらの被葬者はさて、先ほどの3人と関係あるのでしょうか。
圧巻の埴輪列。
古墳を降りて次の目的地へ。
マイナスイオンに満たされているかのような。
いきなり石室内となりました。
心合寺山古墳から生駒山の裾周辺には多くの古墳があります。
今回はその中の愛宕塚古墳を見学しました。
6世紀後半に築かれた円墳で、横穴式石室は大阪府最大級です。
ほとんど屈むことなく石室に入ることができます。
虫やコウモリなどの姿もなく、じっくり観察することができました。
足元には築造当初からの石が。
墳丘部。
このあと、八尾市立歴史民族資料館に立ち寄り、見学しました。
今回は生駒山を飛び越え、八尾市の遺跡を巡りました。
わたしたちの住む奈良から生駒山の向こう側へ。
難波と大和をつなぐ交通の要所として栄えた中河内。
この辺りにはまだまだ古墳を含め史跡が数多くあります。少々上り坂もあったりしますが、あらためて訪れたい中河内です。