いよいよ新年度のスタートです。
今年も服部先生選りすぐりのコースが揃いました。
先生の解説とともにまた新たな視点で迫っていきます。
とても楽しみな一年となりそうです。
4月例会はJR長柄駅に集合して、大和古墳群を巡ります。ホームの東側では桜が満開。
まず大和神社に向かいます。
これは…たしか…?
何でしたか?古墳?
大和神社境内。
神社の名前にちなんで、戦艦大和関連の展示室もあります。
神社境内に位置する星塚古墳。
前方後方墳とされていますが、木が茂っていて全容はよくわかりません。
長方形の台上に方墳を南北につないだような墳形をしているとか。
続いて馬口山古墳へ。
大和神社の表参道の鳥居は古代の直線道路である上ッ道に開いていて、日本書紀にも記事があり、この道が飛鳥時代には存在していたようです。
この道に沿って馬口山古墳があります。
古墳の中を横切ります。道がありますので。
上って下りると民家が迫っていて、雰囲気が一変。
年月を感じる説明板。
この古墳からは特殊器台形土器や特殊壺形土器が採集されていて、古墳時代前期前半の可能性が指摘されています。
上ッ道を北に少し歩きます。
マバカ古墳。
今回はスルー。先に進みます。
もう少し北へ。
ノムギ古墳。
こちらは前方後方墳。後方部東側周濠から古墳時代前期初頭に遡る土器群が出土。
説明板を見ながら先生の解説を聞きました。
道をはさんで東にヒエ塚古墳。
前期初頭の築造かとも言われているそうな。
とにかく、古くて前方後方墳が多い大和古墳群。
古墳のくびれ部を農道が通っています。農道の両脇はこんな感じ。
古墳の上を普通に通ります。
前方部と後円部のあいだを通り抜けます。
古墳を真っ二つ?
向こうに見えるのは波多子塚古墳。
特殊器台形埴輪や朝顔形埴輪など初期埴輪も出土しており、4世紀前半の築造とも考えられています。これも前方後方墳。
こちらは西山塚古墳。
前期古墳が大半を占める大和古墳群の中で唯一の後期の大型前方後円墳とされています。地主の方が以前テレビの番組に出演されてたなあ。
たわわに実る、八朔でしょうか。道すがら無人販売所にも柑橘類が売られていました。
さあ、次のポイントへ。
ここでショートコース組と分かれました。
北側からみた西殿塚古墳。
くるりとまわって、東殿塚古墳へ。
こちらまで来たのは初めてです(ならこふ)
2つの殿塚古墳の間の道。道を尋ねられて、メンバーは親切に教えていました。頼りになります。
西殿塚古墳の説明板。
こちらの古墳は大和古墳群中最大の規模を持つ「大王墓クラス」。
後円部および前方部の墳頂には方形壇が存在し、それは桜井茶臼山古墳やメスリ山古墳にも確認されています。方形壇については昨年訪れた心合寺山古墳でも勉強しました。
このあたりはきれいに手入れされた果樹園が広がっています。柿が多いようです。
古墳が築かれたころはどんな景色だったのでしょうね。
この果樹園の間を通る細い道を抜けると右手(北側)に燈籠山古墳があります。現在は後円部は果樹園、前方部は墓地となっていますが、円筒埴輪や朝顔形埴輪の破片また埴質枕なども出土してなにやら興味深い古墳です。
その墓地の南側に中山大塚古墳がありますが、残念。写真を撮り忘れました。
分かれた人たちと合流。
大和神社のお旅所があります。
先ほど歩いてきた、東殿塚古墳、西殿塚古墳、燈籠山古墳そして中山大塚古墳と同一尾根上に連続して立地。中山支群と呼ばれる一群です。
ここで、先生による問題タイム。
みんな頭をひねって、うーん。
なかなか先生の期待に応えられません。
下池山古墳。
前方部を南に向けた前方後方墳で、長大な竪穴式石室が築かれ割竹形木棺が安置されていたとか。やはり古墳時代前期前半とみられています。
前方部後方部ともあまり変わらない高さです。
帰宅後周辺の地図を改めて見返すと、このあたり古墳のなんと多いこと!
古墳時代前期初頭〜前期前半のさまざまな階層の古墳が集中的、継続的に造られました。前方後方墳が6基含まれている点は奈良盆地のほかの前期古墳群には見られないとのことです。
右を見ても左を向いても古墳。
これはまた出向くしかないでしょう。