今回は関東(東京都、神奈川県)から見学のお客さま二名が一緒にまわります。
さあ、足どり軽く。
荷物は‥大丈夫かな?
まず、十二社神社に立ち寄ります。
香芝市五位堂は江戸時代に鋳物産業が栄えました。
小原・杉田・津田の三家が代々鋳物業を営み、梵鐘などの遺品が各地に残されているとのことです。
この神社も鳥居は鋳鉄鳥居で、天保10年の銘があり随時補修されていたことが確認されています。
みんながのぞきこんでいるのは、かつて本殿前などに設置されていた鋳鉄燈籠で雨風をよけて保管されています。
狛犬が守っている?
向こうに見えるのはこの後まわる狐井城山古墳かな?
この日は周辺に見られる石材も見どころです。
これは福応寺門前の石碑。
恵心僧都直筆とあります。
竪穴式石室の天井石かも?
二上山がすぐそこに。
見守ってくれてるようです。
狐井稲荷古墳
この古墳からは、背に4個、腹部に1個の子勾玉が作られ、体部の両端と腹部の子勾玉が一直線に並ぶ、あまり類例のない珍しい形式の子持勾玉が採集されています。またその大きさも国内最大級(長さ13センチ幅10センチ厚さ5.5センチ)とのことです。
熱心に耳を傾けます。
続いて狐井城山古墳。
こちらからもやはり子持勾玉が出土していて、先ほどの狐井稲荷古墳のものよりはその形状から後出する退化した型式と見られています。
どちらかと言うと、稲荷古墳の勾玉のほうが好みかな。
杵築神社境内に所在するこの石碑もなにやら謎が?
これも竪穴式石室の天井石と推定されているそうです。
初田川に架かる阿弥陀橋の北側東岸には長持形石棺の蓋石二基と天井石と推定される石を見ることができます。
分割された蓋石を阿弥陀如来に見立てているそうですが、そう言われれば見えなくもないかな?
二上山の方へ向かいます。
奈良には相撲にまつわる史跡もいくつかありますが、こちらもそのひとつ。
なんでもこのあたりの当麻蹴速と野見宿禰が力比べをしたそうな。
結果は宿禰の勝ち。蹴速は腰を骨折、死んでしまいました。
蹴速の田畑が宿禰に与えられたとのことですが、それがこの周辺?力比べをした場所が腰折れ田??
当麻の道の駅でひとやすみ。
メンバーそれぞれこの地ならではの味を楽しみました。
あまりの美味しさに写真を撮るのも忘れ、夢中でいただいた次第でございます。
ちなみにならこふは古都華ソフトをいただきました。程よい甘さでおいしかったです。
さあ、各自糖分チャージ完了。
最後のポイント、加守廃寺へ向かいます。
二上山のふもと。
加守廃寺はこの加守神社の西奥にあります。
先生の解説のあと、右手に見える小さなお堂の向こうへ。
草をかきわけ、ずんずん進みましょう。
この場所で南北に長い六角形の建物基壇が見つかりました。
他に例を見ない、長六角形の平面形を持つ建物ですが、きっとただものではないどなたかを供養したのでしょうね。
北遺跡の塔跡に向かいます。
長六角堂あとから塔跡に抜ける道もあるようですが、草が茂って困難なので、まわり道を行きます。
少し離れた塔跡。
その塔基壇の規模は薬師寺のものとほぼ同規模と見られています。
ご覧のとおり、景色の良い場所となってます。
二上山に見送られて、無事終了。
メンバーの写真を拝借。
うっかり見過ごしました。狐の井戸。
この石碑も気づかなかった。どこにあったのかな?
今回もよく歩きました。
古墳、古墳に由来する石材。そして廃寺など。
加守廃寺には大津皇子にまつわる説話もあります。
各々の関わりなどを時代をこえて改めて学びたいと思っています。
見学のお客さま、服部先生の解説で歩く当麻の遺跡。いかがでしたか。
見学は大歓迎です。お待ちしています