暑いながら風も感じられた8月7日、柏原の遺跡を訪ねました。
最初に柏原市歴史資料館という選択もありましたが、まず玉手山方面へ。
駅を出て、住宅街の道を上って行きます。
暑い中きついです。
ありました、横に丸く掘られたあな。
なんと言えば良いのでしょう。
穴の高さは大人の背丈ほどあるでしょうか。
奥行きはどのくらいなのか、内部は暗くてよく見えません。
もっと近づいてみれば見えたのかな。
掘りやすいと言っても岩盤。石。
大変な作業だったことは間違いない。
かつてこの場所に死者を葬り、供物を供え、祈った。
安福寺に向かう道の両側に並んでいます。
安福寺の入り口に置かれている割竹形石棺。
これは蓋の部分ということですが、外側はもちろんくり抜かれた内側もきれいに仕上げられています。
このお寺には珍しい夾紵棺(きょうちょかん)の一部も伝わっています。
どなたの棺なのかは調査が待たれるところですが、ぜひ見てみたいですね、実物。
次のポイントに移動途中。
手前に石川、その向こうに古市古墳群が見えます。この辺りは本当に大和と河内の境なのですね。
玉手山古墳
現在もお墓です。
大坂夏の陣では激戦地ともなりました。
大和川を渡ります。
かつてここ柏原の地は陸路や大和川を利用した水路によって人や物資、情報が行き交う一大先進地であったようです。
高井田横穴群
先ほどの玉手山の横穴よりは規模が大きい。
公園として整備されていて、ほとんどの穴に柵も施されています。
こちらの穴の中の壁には線刻壁画が描かれています。
ガラス越しではありますが実際に見ることができます。
柏原市立歴史資料館
高井田の横穴を見ながら上っていくと資料館があります。
珍しい楕円形の埴輪が展示されています。
ひれもついています。なんだか可愛らしいですね。
写真もバンバン撮ってくださいと言っていただきました。
鳥坂寺跡(とさかでらあと)
7世紀から8世紀にかけて、この地には多くのお寺がありました。
中でも河内六寺は有名ですね。
そのうちのひとつ、鳥坂寺。
住宅地開発による発掘調査で、金堂、塔跡、講堂跡などが見つかり、状態も良かったことから地下に保存され、計画は中止となりました。
歴史資料館でいただいたパンフレットに詳しく書かれています。ぜひ読んでみてください。
暑い一日ではありましたが、充実した一日でもありました。
今まで足を運ぶことのなかった地域ですが、聖武天皇や孝謙天皇らも訪れた柏原の地。
奈良をまわることの多い我がサークルですが、今回のように範囲を広げて当時の周辺の情勢や大和との関わりを知ることもとても大切と実感しました。
メンバーのみなさま、そして服部先生おつかれさまでした!